NHKが誇る人気シリーズ番組『未解決事件』が、2025年10月からいよいよレギュラー化されます。

世界中の“未解決事件”マニアは、今頃歓喜の舞を踊っているのではないでしょうか。

そんな人気番組の概要と、過去の“必見オススメ回”を3つほどご紹介いたします。

『未解決事件』シリーズとは?

この『未解決事件』が初めて放送されたのは2011年です。

そこから不定期に放送を重ね、2025年9月時点では全10File放送されています。

1Fileにつき取り上げる事件は1つ。

事件をドラマパートとドキュメンタリーパートに分け、

概要を細部までわかりやすく伝えてくれます。

過去の放送回一覧

Fileタイトル(副題)初回放送日主演(ドラマ部分・主な出演者)
File.01グリコ・森永事件2011年7月29日(前編)・7月30日(後編)上川隆也、宅麻伸、升毅
File.02オウム真理教 ―17年目の真実(全3部)2012年5月26日〜5月27日萩原聖人・豊原功補
File.03尼崎殺人死体遺棄事件2013年6月9日烏丸せつこ、堀内正美、中村映里子
File.04オウム真理教 ―地下鉄サリン事件(再検証)2015年3月20日萩原聖人・豊原功補・古川悦史
File.05ロッキード事件2016年7月23日・24日松重豊、国広富之、石橋凌
File.06赤報隊事件2018年1月27日・28日草彅剛、上地雄輔、堀内敬子
File.07警察庁長官狙撃事件2018年9月2日・8日國村隼・イッセー尾形・小日向文世
File.08JFK暗殺(海外編)2020年4月29日・5月2日
File.09松本清張と帝銀事件2022年12月29日・12月30日大沢たかお・要潤
File.10下山事件2024年3月30日森山未來・佐藤隆太・渡部篤郎

このような雰囲気の番組です。

このテーマ曲も番組をより魅力的にしてくれている要素です!

『未解決事件』 番組の魅力と問題点

非常にデリケートな内容を扱うこの番組ですが、どのような部分が視聴者を惹きつけるのでしょうか?

あくまでも私見ですが、番組の次のような要素ではないかと思います。

魅力要素

番組の魅力

ドラマとドキュメンタリーを併用する構成の強み
 「再現ドラマで感情移入させ、ドキュメントで事実・証言を補う」構成が、視聴の敷居を下げつつ、知的興味を満たす設計だという評価があります。
 

取材力・資料収集力への評価
 制作陣が犯人供述・元関係者・政府/捜査機関資料を丹念に洗って「新たな視点」を提示しようとする姿勢が非常に興味深いです。

「忘れられた事件」を再認識させる意義ある企画
 扱われる未解決事件に、この番組が再び焦点を当てることで、「風化させない」と喚起する役割を果たしています。
 

演技・ドラマ演出面への評価
 主演俳優の演技力やキャラクター表現、ドラマ部分の演出意図などが常に魅力に溢れています。

しかし一方で、好意的な意見ばかりではないのも事実です。

次のような厳しい意見もあります。

批判される理由

批判される要素

事実誤認や資料取捨選択の恣意性
 特に歴史的・国際的な事件を扱った際、「番組がある見方を採りすぎて、別の証言や資料を軽視または無視しているのではないか」という批判があります。
 「JFK暗殺」を扱った回では、ある専門家が「番組には事実誤認・誇張が多い」「当初ナレーションで“証言は一つもない”と断言していたが、実際には証言がある」などと指摘しています。
 また、取材資料の選び方・見せ方(レトリック的操作)に対する注意喚起もなされています。

ドラマ部分とドキュメンタリー部分の重複・冗長性
 ドラマで展開したエピソードと、後続のドキュメントでほぼ同じ内容を解説する構成に疑問を呈する意見があります。「ドラマを見た後、ドキュメントを見ても“復習”のようで目新しさがない」という指摘もあります。

感想・レビューでの厳しい反応
 ブログなどでは、「観て後悔した」「怖すぎる」「救いがない話ばかり描く」など、心理的負荷を指摘する意見も散見されます。たとえば “第3弾(尼崎事件)” を見た人のレビューには、「目茶苦茶怖い」「番組を見なければよかった」などのネガティブな反応もあります。

実際の事件を扱う番組なので、「エンタメ要素」と「社会的意義」とを両立することの難しさを感じます。

過去のオススメ回3選

それでは、ここから私が選んだオススメ回をご紹介します。

あくまでも“私が選んだ”ものなので、「ちょっと参考に」という程度で読んでください。

File.01 グリコ森永事件

この事件に関して、私はほぼ事件概要を知りませんでした。

ドラマからドキュメントという流れで、非常にわかりやすく事件の中身を説明してくれています。

捜査資料なども交えた内容だったので、見ていて納得させられる部分も多かったです。

実際に多くの被害者がいらっしゃる中で不適切な表現かもしれませんが、

番組を最後までドキドキしながら見てしまいました。

File.07 警察庁長官狙撃事件

イッセー尾形さん。以上です!

File.10 下山事件

下山総裁の謎に包まれた行動から始まった事件。

この回ももちろん未解決事件なので一件落着とはなりませんが、

ドラマパートの作りが非常に濃厚で引き込まれてしまいました。

再現ドラマというよりも、映画を見ているかのようです。

ドキュメントパートも興味深い内容で、

初めて取材に応じた方の証言や、捜査全容が記された極秘資料など、

作り込まれた番組内容には心から拍手です!

レギュラー放送開始

『未解決事件』は2025年からレギュラー放送が開始されます。

放送は毎週土曜日の午後10時~10時49分(総合)。

初回放送は10/4(土)で「八王子スーパー強盗殺人事件」がテーマです。

レギュラー化されても前後編に分けて2週にわたって放送するようなので、

番組の構成自体は引き続きドラマ+ドキュメントなのかもしれません。

また、過去の放送回はNHKオンデマンドで配信中です。

興味のある方はぜひご覧ください。